木下順二を読む!劇のことばのつくりかた
日本の戯曲研修セミナーin福岡では、2022年、民話劇「夕鶴」で有名な劇作家木下順二の作品を取り上げます。言葉をぴたりと合わせて読む群読、独自に作り出した方言の地域語、〈劇のことばのつくりかた〉の魅力に迫ります。前期は演出家・鵜山仁と共に戯曲を読み解き、戯曲の言葉の魅力や特徴、どのような背景を持っているかを学びます。後期は木下順二を師に仰ぐ劇作家福田善之による木下順二の読み解き方、地元演出家による本読み会、リーディング上演、木下順二と新劇についてのレクチャーなど盛りだくさんの内容で木下順二戯曲を味わいます。
[前期] 演出家と読む!木下順二
前期講座では講師に演出家の鵜山仁さんをお招きします。戯曲の読み合わせを参加者の皆さんと進めながら、木下順二の〈言葉〉と〈対話〉のバリエーションに触れ、作品の社会的文脈や語法、作家の広がりに迫ります。
日時:
7月3日(日) 15:00~18:00 【事前研修】 戯曲 読み合わせ(受講生と実行委員による)
7月8日(金) 19:00~21:30 ①イントロダクション 戯曲の全体像を把握する
7月9日(土) 19:00~21:30 ②テキストの細部に踏み込む
7月10日(日) 19:00~21:30 ③まとめ、ディスカッション
会場:Zoom(オンライン) *入室先は申し込み後に通知します
参加料:
受講生(ディスカッション参加)-2000円(講座4日間)、協会員1000円(講座4日間)
聴講生(聴講のみ/質問等できません)-500円(1日)、協会員無料
使用戯曲:
「三年寝太郎」 木下順二『夕鶴・彦一ばなし』(新潮文庫)
書店・ネットなどで購入
https://www.shinchosha.co.jp/book/108901/
あるいは各自図書などで入手いただきご準備ください。
講師:鵜山仁
1953年、奈良県生まれ。慶応義塾大学フランス文学科卒業。舞台芸術学院を経て文学座附属研究所に入所、劇団員に。初演出は1982年、文学座アトリエ公演『プラハ1975』。以来精力的な演出活動を続けている。83年から1年半、文化庁派遣芸術家在外研修員としてパリに滞在。2007年6月~2010年8月、新国立劇場の第四代演劇芸術監督を務める。89年芸術選奨文部大臣新人賞、99年『おばかさんの夕食会』『夢の島イニシュマーン』
の演出で、第2回毎日芸術賞千田是也賞、01年新国立劇場『コペンハーゲン』で紀伊國屋演劇賞個人賞と読売演劇大賞優秀演出家賞、04年『ニュルンベルグ裁判』(ひょうご舞台芸術)などにより読売演劇大賞の大賞・最優秀演出家賞、10年芸術選奨文部科学大臣賞、10年、16年に読売演劇大賞・最優秀演出家賞。20年に紫綬褒章、21年に毎日芸術賞を受賞。主な演出作品に『グリークス』(文学座)、『父と暮せば』(こまつ座)、『ヘンリー
六世』『リチャード三世』『ヘンリー四世』『ヘンリー五世』(新国立劇場)など。他にミュージカル、オペラの演出も手がける。最近の作品に『叔母との旅』、『命どぅ宝』、『牡丹灯籠』、『雪やこんこん』等がある。現在、文学座演出部所属。
参加要項
*Zoomに接続可能であること
*講座時間に常時接続の状態でいられること
定員:
受講生10名(ディスカッション参加)、聴講生(聴講のみ/質問等できません)
*先着順受付、定員になり次第締め切ります。
お申込み方法:
チケットシステム「Peatix」からご予約ください。
https://fukuoka-kinoshita-zenki.peatix.com
上記システムが利用できない方は、お名前、所属、連絡先(メール、電話)、参加動機を明記の上、
以下のメールアドレスまでご応募ください。info.jda.fukuoka@gmail.com
■木下順二(きのしたじゅんじ)
1914年東京生まれ、青春期を郷里熊本で過ごした。東京帝国大学英文科でシェイクスピアを専攻。戦争中の厳しい状況のなかで民話劇を書きはじめ、大戦後『彦市ばなし』『三年寝太郎』などを経て、1949年(昭和24)年、国民演劇とも称され、世界十ヵ国語で翻訳された戯曲文学の金字塔『夕鶴』(毎日演劇賞)を発表。戦後日本演劇を代表する劇作家と言われる。著作に『木下順二集』全16巻(岩波書店)ほか、シェイクスピア作品の翻訳8全巻(講談社)。’53年『風浪』(岸田演劇賞)、‘66年小説『無限軌道』(毎日出版文化賞)、’79年『子午線の祀り』(読売文学賞)、’84年随筆『ぜんぶ馬の話』(読売文学賞)など作品多数。
■日本の戯曲セミナーとは
日本演出者協会が、演出家が戯曲を読み解き、演出の方法を探るために企画したもので、日本近代戯曲の総括および現代戯曲の研究に野心的に取り組む勉強会でもあります。福岡では2018~2020年の3年間、6,70年代のアングラ作家(寺山修司、唐十郎、別役実)とその戯曲の研修を行ってきました。これまでの研修を通して、アングラ世代の作家たちの活動の起点に一つ前の時代としての新劇の存在が大きいことを知り、新劇に焦点をあて、木下順二を取り上げます。
■日本の戯曲研修セミナーin福岡2022[後期]開催
2022年11月5日(土)~11月27日(日)
*読んでみる!木下順二(戯曲読み合わせ会) 3回程度
*11月27日(日) リーディング公演、レクチャー、シンポジウム
助成:文化庁委託事業「令和4年度時代の文化を創造する新進芸術家育成事業」
主催:文化庁、一般社団法人日本演出者協会
制作:一般社団法人日本演出者協会
企画:一般社団法人日本演出者協会九州ブロック
日本の戯曲研修セミナーin福岡2022実行委員:石田聖也(演劇ユニットそめごころ)、上野隆樹(Mr.daydrieamer)、五味伸之(UFO)、山田恵理香(空間再生事業 劇団GIGA) 制作協力:髙橋知美(キューズリンク)
後援:福岡市、(公財)福岡市文化芸術振興財団
お問い合わせ 日本演出者協会九州ブロック info.jda.fukuoka@gmail.com